ミドルエイジになると、筋力が次第におとろえてきます。とくに腹筋がおとろえるので、眠っている間にからだを水平に保つことが困難になってきます。加えて、この頃から、いわゆる中年太りで体重がふえてきますので、眠っている間にからだが沈みこんで背骨が曲がったり、無理な就寝姿勢で体重をささえて、腰痛を引き起こしたりします。
就寝中の理想的な背骨の曲がりは2〜3cmで、それ以上沈み込む敷き布団は、健康に悪影響をもたらします。
一般的にいって、これまでの日本人は柔らかすぎる寝具を用いている傾向にあり、ひどい人では、10cm以上も背骨が曲がる敷き布団に寝ていて、寝返りも自由にできないほどでした。
最近になって、健康と寝具の関係の啓蒙がすすみ、硬めの敷き布団に取り替える人がふえてきましたが、適度なクッション性をもち、就寝中の汗(掛け布団より、敷き布団により多く伝わります)に対する吸・放湿力が木綿わたの2倍もあり、保湿力にも優れている羊毛敷き布団が、この世代に最適な敷き布団なのです。
ミドルエイジになったら、内臓や血管を圧迫する重たい掛け布団は、絶対にさけるべきです。
重たいことと、暖かさは別問題です。寝床内の保温条件は、下に敷く敷き布団の保温力と、掛け布団自体の保温力の組み合わせで決まるのです。軽くても空気の含有量の多い(かさ高性のある)、しかも吸・放湿力に優れた掛け布団を用いて、心地よい暖かさでやすむべきなのです。
ミドルエイジになったら、絶対に羽毛掛け布団にすべきでしょう。
長い間使いつづけてきた身体のどこかに、疲労のかげりがでてくるものです。しかも、職場や家庭の中心的存在として、健康で頑張りのきく毎日の生活を要求されるのです。
健康を求めるためには、できるだけの投資をすることも必要です。それはご主人だけの問題ではありません。一家の母親であり、主婦である立場でも同じです。だれか一人が健康を損なうことは、一家のすべての方々にとっての大変な不幸であるとともに、経済的出費もかなりの負担となります。
若さや、健康や、美しさの維持増進のために、羽毛掛け布団や、羊毛敷き布団などの理想的寝具を使用されることは、現代のミドルエイジにとって、生活必要条件ともいえるのです。
この世代は、さらに健康と活力にあふれた充実した毎日のために、“寝生活(スリープライフ)のデザイン”をもっと考えるべき年代なのです。