毎日の生活を充実した楽しいものとするためには、“心と体が健康であること”が前提条件です。
そのためには、“快適な眠り”がとても大切なことであり、それを助ける「布団」や「寝具」などについても、“健康のために役立つものを求めたい”という考え方が広まってきました。
では、“どのような寝具を、どう選ぶべきか”“毎日何気なく使っているけれど、これで良いのだろうか”など、改めて考えてみますと、その判断について、意外に“確かな知識”に基づいた“的確な基準”をもっていないことに気づかれる方が多いことと思います。
今回は、そのような「寝具の基本的問題点」について、皆様のお役にたつ情報をお届けしたいと思います。
人間にとっていちばんの安息は、眠りのために身も心もときはなす静かな時間と空間をもつときでしょう。自分の好みにあった寝具にゆったりと身をまかせて、やわらかな眠りに入る豊潤なひととき、そんなときに誰もが自分自身に戻れる幸福感を味わうことができます。
ですから、そのために大切な寝具は、誰もが“良いものが欲しい”と考えています。ところが、いざ寝具を選ぶ時には、“色・柄・デザイン”などの視覚面などや感性面に目を奪われて、素材や品質特性などの機能面については、ついこの次になりがちです。
確かに、寝具も大切なインテリアとしての一面をもち、寝生活に潤いをもたらすためにも、視覚面での美しさや、微妙な肌合いといった感性面での要素が“やすらぎ”のために欠かせないポイントとなります。しかし、忘れてはならないのが、寝具の本当の役目である機能面です。
例えば、「掛け布団」は軽くて保温力があり、よく汗を吸い取って、しかも水分をためないことが要求されます。「敷き布団」はしっかりと体を支える適度の弾力性と腰の強さをもち、吸・放湿力と保温力を兼ねそなえていることが必要です。
このような条件をすべて満足しているかどうかをチェックされた上で、ご自分の好みにあった“色・柄・デザイン”などの感性面での選択をなさるよう、おすすめします。
同じ1枚の布団でも、それを快適に感じる人と、どうも肌に合わないと不満に思う人がいます。
情緒的な感性面での好き嫌いは、人それぞれに違いますので、“なぜそうなのか”を共通の尺度で判断することはできませんが、意外にその寝具に使われている素材や品質に対する不満が多いものです。ご家族それぞれのご使用寝具について、ご意見を聞いてチェックしていただくことも大切です。
- 寝床内の保温が十分かどうか?
- 寝床内の湿度が不快なほど高まらないか?
- 寝返りが不自由なほど重たくないか?
- 朝起きた時に体の痛みや疲労残り、寝不足感はないか?
- 夜中にトイレに立つことが多くないか?
- 寝冷えがないか?
- 感触に満足しているか?
これだけのチェックでも、皆様のご使用寝具について、さまざまな問題を発見することができるでしょう。